東京都建設組合の公式ホームページ

コロナで緊急インタビュー

コロナで緊急インタビュー

東京建設新聞5月5日号(第1860号)に掲載したインタビューの全文を公開します。

「協力金も補償も建設業は対象外」
  戸越支部 志村 祐一さん
 町場の現場で、近所の住人から、不特定多数の職人が出入りすることにクレームを言われ、工事が延期になりました。
 工事「自粛」で収入がなくなるため、東京都のコールセンターに「感染拡大防止協力金」の給付を受けることができないのか、相談しました。ちょうど清水建設の作業員が亡くなった、という報道がでたあとです。
 東京都が自粛要請している対象施設リストに建設現場って載っていなくて、確認してもらいました。結論は、対象外。それで、東京都の担当に、「(清水建設では)現場で死亡者まででてるけど、自粛要請されないってことは、そのまま仕事をしていい、ということですか」、と聞いたんです。「そうですね」と返されました。 協力金も補償もなければ収入はない。コロナにはかかりたくないし、そりゃ休みたいですよ。でも仕事しないと食べていけないですよね。テレワークって騒ぎますけど、現場作業は職人なしにできない。おかしいです。
 便器や浴槽、中国産の水周りの製品が入ってこなくなり、メーカーからの納期も未定になりました。どうしたかって、在庫かかえてるホームセンターにみんな買いに行きましたよ。もちろん値段は高い。でも、施主さんへ引き渡しをしないと代金がもらえない。みんな赤字でやっていました。
 いま一番困っていることは、子どもたちのことと妻のストレスですね。うちは4人の子どもがいるのですが、休校・休園になり、ステイホームで外出もままならない。ストレス発散方法がないし、妻には「あなたは外にでられていいわね」といつも言われます。本当に申し訳ないと思っています。
 実は、職人の発熱が4日以上続いていて、仕事を休ませているんです。でも、保健所・病院ともまともに取り次いでもらえず、PCR検査もしてもらえない。事業主の立場では、陰性の結果がでないことには現場に戻すことはできないし、対応に困っている。もちろん、本人の体調も心配です。
 この状態がいつまで続くのか、もちこたえられるのか不安です。助成金の申請を組合で代行してもらえたら助かります。

「助成金請求がわかりにくい」
  戸越支部 市川正則さん
 4月7日の緊急事態宣言をうけて、4月15日から始まる予定だった店舗工事2件が、連休明けに延期になりました。
 常用の職人も休みにしてしまったから、雇用調整助成金を請求したいと思っています。けれど、日給月給で、対象になるのかも不明だったし、請求方法も面倒くさい。誰に相談すればいいのか、と悩んでました。組合に相談できるのであれば助かります。
 終息まで1年かかるとか、報道では言っていますよね。今の状態が続いていくのももちろん困るけど、そのあとも正直怖い。止まっていた工事が、一気に来たらお手上げです。
 いま、一番困っていることは、若い職人がいないこと。それに、大きな仕事が減ってきた。同じ人工でも、実入りが違う。これは、コロナのせいではないですね。
 国や都に言いたいことは、助成金がいろいろありすぎてわからない。もっと簡単にしてほしいということ。結果論だけど、初めて国内で新型コロナウイルスの感染者が出た段階で、鎖国をしておけばよかったんじゃないかな。

「組合は今こそ行動すべき!」
  世田谷支部 小熊大作さん
 影響ありませんね!と声高に言ってやりたいですが、無いと言えば嘘になります。このような状況下で、1社だけが影響を免れることはありませんから。但し、建設業は基本請負契約書を基にしているので仕掛中の工事については、履行することができれば請求・回収は問題無く行う事ができます。この履行ができればというのがネックです。履行をするには資材の調達や人員の手配等幾つかの事象を複合させなければなりません。この必要十分条件を満たせないのが現状です。特に、弊社ではリフォーム工事等の内装(特にお客様が在宅しながらの工事)では、緊急事態宣言発令以降キャンセルやリスケジュールの連絡が相次いでおり、業務に影響を及ぼしています。
 なお、弊社は小さい地場ゼネコンですので、下請協力業者に仕事がお願いできない状況が続くと協力体制の再構築をすることが困難になるのではないか、という危機感を強く持っています。
 今後の見通し・・・正直言えば、見通しは良くはありません。長く暗いトンネルの先が見えていない状況なのかな?と、感じています。しかし、私がそういう状況で右往左往してもいけないと思いますし、大将旗を掲げ続けることに大きな意味があると思います。
 少しマクロ経済的な視点からお話をしても良いでしょうか?私は、“アフターコロナ”の後の建設投資が大きく変わってくるものと予測しています。これだけ経済に影響を与えた事象を戦後生まれの我々は経験したことがありません。大企業も中小企業も個人事業主も同様です。
 そうなってくると、大きく価値観も変わってしまうのでは?と思います。今後の建設投資も従来のスタイルから変わることを見据えて、次の一手を打てるか?そういった視点が必要不可欠になると思います。
 今、一番困っていることは、協力業者さんに依頼する仕事が減っていること。このひと言に尽きます。
 政府については目指している方向性が良く分かりません。経済政策を重視してきたのですからそちらを重視するべく、私権の制限を行えるような超法規的措置を講じながら経済をぶん回すとか、医療従事者に特別な環境と待遇を用意するだとか、非常事態宣言と言っている割に猫と戯れる動画を首相自らがアップしたりと国民に呼びかけている切迫感がなく、とてもちぐはぐな印象です。
 自治体についても横並び主義が目につきます。東京都がこうだから、○○県がやるとか。そういうのは現在要らないと思うんですよ。ですので、ほとんどの国民が思っているんじゃないですか!?お上は当てにならないと。
 しかし、いただける給付金は家計の補填に繋がりますのでありがたく頂戴しますし、雇用調整助成金や各種融資制度なども使えるものは何でも使うつもりでいます。それは、自分たちの周りだけでも景気良くしないといけないと思いますから。
 組合(全建総連)には、とにかく平常時では無いということを全組合幹部に強く認識し、行動していただきたい!
 今やるべきことは何なのか?全建総連に集う組合員の生活と仕事を守るべきであり、今こそ各大手企業(ゼネコンやサブコン、住宅メーカー)と休業補償や生活費確保のための交渉を行うべきです。ゼネコンの工事中断により生活が成り立たない労働者がどれだけいるのか?また、外国人労働者(技能実習生)の生活についても不安があります。日本人だけの倫理観や価値観が通用しなくなってくる訳ですし、外国人の方々は帰国したくても帰国できない事情もある訳です。この辺りに寄り添える組合であって欲しいと切に願います。
 また、行政に対する働きかけも同時に行っていただきたいと考えています。決まった政策の情報を流すことが組合の仕事では無いはずです!政策を働きかけ実現させることこそが組合の為すべきことであり、その為に平常時に各級議員と懇親を深めているのではないでしょうか?その気概が無い組合には存在意義が無いと思っています。私も個人的には東京都連に働きかけ、政策立案への協力は惜しみなくやりますよと言ってあります。
 これらの実現の為には、ある程度の権限を集中させ各組合のトップの号令一下で政策を回すことこそが肝要だと思います。

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional